キリマンジャロ山基本情報INFORMATION
キリマンジャロ山へのアプローチ
キリマンジャロ山は中央アフリカ・タンザニア国にあります。
南緯3度と赤道に近い場所ながら万年雪をいただく神秘的な山として昔から現地では信仰されていました。
最寄空港はアルーシャにあるキリマンジャロ空港です。
航空会社としてはカタール航空(ドーハ乗継ぎ)、エチオピア航空、エミレーツ航空などが便利です。
隣国ケニア(ナイロビ)から空路や国境越えシャトルバスで移動される方もあります。
登山の時期・気候
年間を通じて登山は行われておりますが、天候が安定しやすいベストシーズンは1~2月と9月と言われています。
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7~8月も乾季ですがやや低温になりますので注意が必要です。
わずかとはいえ南半球なのでこの頃が低温期、ただし格差は少なく、ふもとの都市アルーシャ(標高1387m)で最も高い11~1月で21℃前後、最も低い6~8月で17℃前後です(つまり4℃の落差)。
- 大雨季となる時期3月終わりから6月の登山はなるべく避けた方が無難です。10月~12月初めも小雨期ですが大雨期に比べて雨量1/5程度です。
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山頂の気温の正確なデータはありませんが、零下10度℃程度まで下がるものと思われます。
風により体感気温としてはもっと低くなるのでご注意下さい。風1mごと体感温度1℃下がると言われています。 - 山の下部は年間を通じて降雨が多くなっています(マラングルートであればマンダラハットまでの間)。
登山に必要な体力&技術
ピッケル・アイゼンワークのような用具は通常は必要としないので(例外あり、後述)、初心者でも登りやすい山であると言われていますが、やはり5000m後半級の高山ですので、一定の体力、登山の経験を備えておいて下さい。
体力
アタック日までの行程は1日5時間前後と、そう長くありません。しかしながらアタック日は深夜0時から登り初めても小休止挟んでその日の午後ないし夕方までかかりますので、長時間の歩行に耐えうる体力が必要です。最低でも富士山5合目からの夜行登山を余裕もってこなせる程度の力量があることが望ましいです。
高山病
体力もさることながら、高山病に注意して下さい。高山病の症状の出かたや重さは個人差が大きく、事前にその標高を経験しない限り予測はできません。
登山のベテランが重度の高山病にかかることもあれば、高い山は初めてという方がほとんど症状が出ないこともあります。
できるだけ4000-5000m級の登山を事前に体験しておくと良いのですが、日本・近隣諸国にもそのような山が少ないので機会つくるのが難しいのも事実です。
富士山登山は足ならしには良いですが標高が低いので高度順応としての効果は疑問です。
低酸素室を持つ登山ショップやジムでの低酸素トレーニングは有効と思われます。
ダイアモックスなど高山病対策の薬を服用される場合にはあらかじめ医師に相談の上処方受けて下さい。
凍結やアイスバーン
雨の少ないシーズンでも降雪することもありピッケル・アイゼンがあった方が良い状態になることが稀にあります。
マラングルートで登頂証明の出る最初のギルマンズピークとその先のステラポイントの間にアイスバーンになりやすい箇所があります。
最近の登山道崩落の後に新しく巻き道になった場所です。
この事から、軽いアイスバーン程度ならば通れるように登山ガイドに軽アイゼンを持たせるようにしました。
但しお客様がアイゼン持っていないですとか予想を超えるほど凍結がひどくで危険と判断しガイドがその先の通行を断念することもありえます。
アイゼンが必要な状態になるのは年間で数回×数日程度、と思われますが準備しておかれると良いです。
ちなみに2023年末~2024年2月は例年以上に降雪が多くこの期間ずっとお客様にアイゼン携帯をお勧めする状況でした。
なお、アイゼン使用した際の事故は通常の旅行傷害保険の適用範囲外となりますのでご注意下さい(使用できるタイプの保険への加入が必要です)。
登山ルート
マラングルート(マラングゲートから山頂までの往復)が最短ルートで山小屋も整備されています。
他にロンガイ(縦断)ルート、マチャメルート、レモショルートなどがあります。
ルートマップはこちらからご覧ください。
登頂証明の出る地点
山頂
マラングルートの場合、山頂部クレータの到達地点ギルマンズポイント(5,685m)を経て、最高地点はウフルクピーク(5,896m)となります。
ギルマンズポイントから登頂証明書の対象となります。
ガイド・ポーターについて
ガイドの同行が義務付けられており、他にコック、ポーター(荷物持ち)が同行します。
弊社が手配する場合、お客様ご参加人数単位専属でパーティーを編成します。
以下、マラングルートの同行クルー人数
- 1名参加:ガイド・コック各1名、ポータ-3名
- 2名参加:チーフガイド・アシスタントガイド・コック各1名、ポータ-4名
※人数は現地事情により増えることもありえます
※ポーターのうち1名がウェイター(給仕)を兼ねます
上記クルーがお客様専属に付きます。
ガイド・ポータの借り上げ費用は手配料金に含みますが、チップは含まれておらず、別途現場でお客様からお渡しいただきます。
チップの費用は必ずと決まったものではありませんが目安としましてチーフガイドUSD20/日、サブガイドUS$15/日、コックUSD15/日、ポーター兼ウェイターUS$13/日、ポーターでUSD10/日程度は期待している様です。
基本現地ツアー通りならば上記×5日分、山小屋延泊なされる場合は6日分となります。
クルーへののチップは下山日またはその1日前に払うのが通例です(最初に渡すと気が緩んでしまい良くない)。
ポーターの預かるお客様の荷物重量は場合(発着地-それに応じた現地業者)により異なります。
・キリマンジャロ空港発着の登山現地ツアーの場合:お客様お1人あたり15Kgまで
持ち物制限
廃棄ゴミにならないため登山する際ににペットボトルを持ち込むことは禁止されています。
ポリタンクや市販でない・別途お金を出して買うレベルのプラスチックボトルは持ち込み可能です。
2019年6月より、タンザニアにビニール袋の持ち込みが禁止になっています
入国の際に持ち物チェックが行われるか、などは時により異なるようですが厳格に適用されても良いように持ち込みされない事をお勧めします。
例外として、しっかりしたチャック付き袋(ジップロック類)の持ち込みは許可されています。
(使い捨ての袋で無いという観点から)
登山後の国立公園サファリ
キリマンジャロから最も近いという点ではアルーシャ国立公園があります。
下山後翌日には公園入りできますしそのまま夕方キリマンジャロ空港発の便にあわせてお送りすることも可能です。
ただし、山がちな公園にて「大平原でのサファリドライブ」というイメージではありません、大型動物も少なめです。
本格的なサファリドライブをなさりたならばタランギーレ国立公園がお勧め、ゾウが多いことで知られる他、ライオンやチーター、稀にヒョウに出会うチャンスもあります。
巨大クレータのンゴロンゴロ保全地域の手配も可能です(費用はこちらの方が高くなります)。
広大な面積を持つ、セレンゲティ公園も可能ですが距離が遠く移動日追加する分日付が多くかかります。
ケニア領のアンボセリ公園はキリマンジャロの眺めが良い事で知られますが、国境越えるため費用が多くかかります。
予防接種は必要?
タンザニア入国に際し必需とされている予防接種はありませんが、日本以外の国在住であったり航空便の経由国によっては必需となる場合もあります。
例えばケニアから入国される場合にはケニアは黄熱病の流行国のため予防接種証明(イエローカード)が必需です。
風土病ともいうべきマラリアは予防薬の効果が疑問視されることもあり必需ではありません。